2004年4月1日木曜日

DAYS JAPAN 創刊


DAYS JAPAN という雑誌が創刊されていることを書店で見て知りました。『世界を視る、権力を監視する写真中心の月刊誌』というキャッチで『フォトジャーナリズムを中心にした雑誌』であることうたっています。

発刊の主旨は明確です、いつまでもネットで読めるとも限りませんので、引用しておきます。


今、情報はあふれているものの、どの情報を信頼していいのかわからない状況に私たちは置かれています。アフガン、パレスチナ、イラクと次々と戦争があるたびに既存の大手メディアへの信頼感は少しずつ薄れ、あらゆる情報にバイヤスがかかっていることを、みんな感じています。戦争前に戦争誘導型の記事が現われたり、その戦争の遂行に水を差す記事や写真は、編集部のデスクから上には上がらなかったり、「読者投書」欄の意見も注意深く選択されていることがわかります。


いまどき雑誌を創刊することのリスクについては、編集長の広河 隆一氏も紙面で語っています。それでも発刊せざるを得なかったところにギリギリの選択を感じます。 創刊号の執筆者にアジア経済研究所の酒井啓子さんなどです。

実は雑誌を買ってはいませんので手元にないのですが、ページを捲ると米軍のイラク爆撃で、クラスター爆弾によりぼろきれの様に体を引き裂かれた少女を抱きかかえるイラク人の写真が全紙大で掲載されていました。写真のテロップは「米軍支援をした以上、この写真から眼をそむけることはできない」というように書いていました。

一方で巻末では、十数年前にピューリッツアー賞を左の写真で受賞したカメラマンが1年後に自殺した件にも触れ(彼は写真を撮る暇があったら子供を助けられただろうという批判された。自殺はそれが原因ではないという人もいる)、ジャーナリストの使命などについても言及しています。紙面では、この写真を撮ったときは「助けるとか助けない」以前に、近くには子供の母親もいたし、子供を撮影していたのは賞を受賞したカメラマンだけではなかった事実も紹介してます。

生意気なようですが、ジャーナリズムの表も裏も知り尽くした人の編集している本のように感じました。

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