恥かしい話しだが、私は教育熱心な方ではない。「子供のことは妻にまかせて」みたいにやってきていたので、子育てや教育に関して偉そうなことは全く書けない。で、この本のことにすぐ話しを移すわけなんだが、読んでイロイロと考えさせられたのである。
この本は、オーストラリアの心理学者が、女の子と男の子は、根本的に脳のつくりが違う(性差別ではなく!事実として)ということをベースにして、男の子とどうつきあうべきか、父親は母親のパートナーとして、何をしなくてはならないかを説明しているんだ。
「脳が違う」という観点からの説明は、新鮮で非常にわかりやすい。テストステロンという男の子を男たらしめているホルモンの役割と、男性と女性の脳の発育段階の違いなど(一般に男の子の方が、女の子よりも1~2年程度、子供のときは脳の発育が遅いこと。最終的には同じになる!性差別ではなく!)私達が子供達を観察していて経験的に知っていることだが、改めてキチンと説明されると目から鱗が落ちる思いだ。
オーストラリアと日本では、子供や大人を取り巻く環境や考え方が異なることも多いのではないかと推察する。特に性教育の部分は、理解はするものの違和感を覚えないわけではない。また男親に、子育てに参加することは、ときに自分の昇進や出世を諦めることも必要だと説くが、こういう感覚も日本ではまだ受け入れ難いんではないだろうか。保育園などに関する考え方にも違和感を覚える人もいるかもしれない。
でも、アタマからそんなの無理だと思い、この本を浮け付けないと、筆者の重要なメッセージを読み落とすことになってしまうんじゃないかと思うわけだ。各論はあるものの、ひとつだけ、この本は普遍的なことを説いていると思うのだ。それは「男の子をうまく育てる方法論」じゃなくて、家庭や家族が(夫婦関係、親子関係ともに)どうやったら幸せにすごせ、さらに次世代を担う健全な若者を家庭から生み出せるか、というもっと大きなことだと受け取った。
だからこの本は、男性が、妻であり子どもたちにとっての母親である女性の頼もしいパートナーとして、どう子育てに接してゆくべきかということにも言及しているんだ。
イロイロなことを割り引きながら、男の子を持つ親に限らず、子育ての最中にある親は、自分を振り返りながら読んでも、今なら後悔はしないかなと思うのであったよ♪(*^-゚)⌒☆
もっとも、わかったからって、明日から17時に帰宅できるわけぢゃあないんだけどね、トホホ・・・
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