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2004年10月23日土曜日

予感・・・

あまり好きな言葉ではないですが「勝ち組」「負け組」とか「二極化」という言葉を少し前から目にするようになりました。おそらく小泉政権発足と機を同じくして登場した言葉かと思われますが、彼の推し進めた政策の結実でもあります。あるいは「東京一極集中」「地方切捨て」という構図であると指摘する人もいます。


確かに東京は、バブルの頃の東京を知る者にも目を見張らせるほどの変わり方をしています。そこに現出した風景を見ると、いやがうえにも「二極化」の傾向は進んでいることを思い知らされます。




例えば都心のマンションも地価と建設費の下落により、バブル時点よりは買い求めやすいものになりましたが、嗜好性はより高級化しています。オフィス街に近い高層マンションや巨大再開発、あるいは百貨店のリニューアルオープンのあり方、銀座、青山を中心とした海外ブランド店の進出などを眺めていますと、華やかさに幻惑されつつも、いったいに、これほどの需要を誰が消費し尽くせるのだろうか、と一瞬溜息が出ます。


その一方で、依然として安売りに近い世界も存在するわけです。ただ世の中は、雰囲気として高級にシフトを始めたとように思えるのですが、その果実を全ての人が享受できるほどには甘くないようです。


木村剛氏はブログでも宣伝しているように「ファイナンシャル・ジャパン」というビジネス誌を刊行しました。


本物志向のビジネスパーソンをターゲットとした雑誌はいくつもあります。しかし、実際にビジネスパーソンが必要としている企業経営情報や、資産運用のための実践的な情報が提供できている雑誌はあったでしょうか。この疑問点から、「フィナンシャル ジャパン」はスタートしました。

読者は「一流とは何か」を希求する、知的レベルの高いビジネスパーソンやアクティブな投資家の方々です。みなさんがほしくてもなかなか手にすることができなかった奥の深い情報を、私の情報ネットワークを駆使してお届けします。ステイタスの高いエスタブリッシュな経済情報誌の新創刊にご期待ください。

KFi代表 木村剛



というウリです。(一流の=勝組の)ビジネスパーソンと、投資を出来るほどに裕福な投資家のための雑誌と明言してるわけです。明確なセグメンテーションです。立ち読みをしてみましたが『月間!木村剛』という、それより以前に創刊した実験誌とは全く趣の異なる、本格的なビジネス誌です。ここまで質実に構成するとは、と驚きました。


ハナシは変わりますが、Harvard Business Review 11月号(日本版)という雑誌で興味を引いたのが、「新富裕層のマーケティング」という記事でした。雑誌ではアメリカにおける世帯所得分布の変化を示し、新たな消費者層=新富裕層が登場したことを説いています。日本の所得分布は、アメリカと異なっているのではと予想するのですが、しかし、日本においても新たな消費者層と消費イメージが形成されつつあることは、何となく感じます。


それは、逃げ切ることのできた団塊の世代だけではなく、ディンクス的な生き方をする世代、あるいはライブ・ドアや楽天の成功ストーリーを追う者達の出現に繋がるかもしれず、なにやらひたひたと、しかし急激に、気付いたら腰まで水につかっていたというような時代の変化を予感するのでした。


新たに商売を始めるなら、この新しい消費者層をターゲットにすることが、一つの鍵なのではないだろうか、とは誰もが考え始めていることかもしれません。最近の雑誌創刊ラッシュもこの流れと無縁ではありますまい。


しかし、翻ってわが業界・・・うーーーん。古い、遅い、重い、高い、疑わしい。>聞くな!触れるな!

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