田口ランディのコラムマガジンの最新で山尾三省さんのことが紹介されていた。
山尾さんは屋久島に住む詩人らしいのだが、私は残念ながらこのコラムで彼の名前を初めて知った。山尾さんの書いた『アニミズムという希望』(野草社)という本のあとがきで、彼が書いている一文を引用しているのだけど、妙に気にかかかる言葉があった。
現代において宗教というものが無力になったことを前提とした上で、山尾さんは
「私達というヒト科の生物が、意識の究極を自覚したいと願う生物である特徴を喪失して、ただ享楽や情報を含む物質のみの獲得で満足できる種にこの百年かけて変質してしまったのではないという事実もよくよく見ておかなければならない」
と書いているらしい。(引用の引用なんで分かりにくいと思うのだけど)
「意識の究極を自覚したい」ということ、それは、内面的な世界と人間の到達可能な意識レベルのことを指すのだろうか。ある意味それは「悟り」という宗教的極致なのか。そういう要求を喪失しつつあるとすると、一体ヒトの未来にはどのような精神世界が待ち受けるのだろう。
世界のありようやヒトのありようを、すぐれた音楽は一面では見せてくれるのではあるが・・・・
田口ランディのコラムマガジンは以下で読めます。
��RL:http://www.melma.com/mag/26/m00001926/index_bn.html
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