日本経済新聞社が29日投票の第19回参院通常選挙を前に実施した全国世論調査で、小泉純一郎内閣の支持率は過去最高を記録した前回6月調査(85%)から16ポイント低下し、69%となった。(6月23日 日経新聞)
そうである。約7割が支持という状況は、それでも依然として高支持率であることに変りはない。
小泉内閣が「構造改革」と「景気回復」をうたって登場してきたが、今週末の参議院選挙で、いったいどの政党に投票すべきかは今もってワタシ的には流動的だ。
小泉内閣は、外交問題については「対米路線」「アジアへの視点」のふたつの点について、大きな違和感を感じるし、彼の歴史認識と日本の位置付けの甘さは一国の首相としての資質を欠いていると思う。また、「構造改革」に向ける意気込みは認めるものの、具体策となると彼が一体何をしたいのかが見えてこない。骨太の方針は確かにある。「痛み」を伴うということも、与野党共通の認識だ。しかし、「痛み」の後が見えない。本当に任せていいのか、「骨太方針」の前提は本当に正しいのか? と思ってしまう。
かといって、民主党や自由党である。今でも一番しっかりしているのは、民主党だと思うのだが、鳩山さんと菅さんの論点も微妙に異なっているように思える。
一番の問題は、もはや「与党」「野党」とかの政党が、その政治立脚点であるはずの政策を含めて崩れてしまっているのに、誰一人としてその枠組みを今回は越えられない点にあるのではないか。小泉さんが「自民党にいなければ改革なし」というのも分かる。「加藤の乱」のときの彼もそういう立場だった。自由党の小沢さんなど、今の状況をどう思っているのだろうか。
政治家というのは、立場になると言いたい事を言えなくなるものなのか、とも思うが、例えば22日のテレビ朝日の「サンデー・プロジェクト」、各党の幹事長クラスが集まって討論を行っていたが、あの自民党の山崎さんでさえ、自らの立脚点を明確に示すことができないでいた。「極めて政治的発言」に慎重になるのは当然だと思うものの、政治家というのは、だとすると自分の考えを述べられないのか? ここからが、一体誰を支持すべきなのか曖昧にしてしまうと思うのだ。
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