2021年7月7日水曜日

松永瑠利子 個展ーface to face- ギャラリー須知 2021年

茅場町のギャラリー須知で開催中の、「face to face」と題された松永瑠利子(1990-)さんの個展を見てきました。

松永さんは広島市立大学芸術で油画を専攻されたのちに、現代写実絵画の研究所として北海道伊達市に開校している「野田・永山塾」で野田弘志さんに師事された、本格的バリバリの写実画家です。



個展に寄せられた松永さんの言葉です。
絵を描くとき、対象と直面する。

私は相手を見つめ、また相手から見つめられる。

その過程の中で他者と自分を比較し、異なる価値観や見方、自分だけでは気づけなかったことを知る。

他者と向き合うことは同時に自分と向き合うことでもある。

画廊の写真は撮れませんので、Twitterの画像を貼っておきます。

人物とともに、少々グロい対象の作品もあります。とにかくに対象を見つめること、その本質を明らかにすることを求めた結果なのでしょうか。

人物作品は、等身大よりもかなり大きめの作品です。こちらをまっすぐに見る目に何が移っているのかと、近づいてみますと・・・、アトリエなのでしょうか格子窓とともに、もしかするとその絵を描いている松永さん本人が写っているのかもしれません。何かを語りかけてくるかのような、ある意思をもったいる目線です。

柔らかな憂鬱に包まれた二枚の連作のような作品も、違った雰囲気で魅力的でした。

蛇足ですが、作品の下地をマットに仕上げるのではなく、少し粗めにしているようです。全体的にザラついた印象の作品となり、そこに鑑賞者と作品の間に微妙な摩擦感のようなものを感じました。

生物(静物)の作品は、アラプリマで絵の具が画布に置かれており、的確に対象を表現しています。

一度見ると、なかなか忘れることのできない作品です。

会期は7月10日(日)までとなります。

(追記)

こういうの見てたら、画廊の写真OKだったのか!


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