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2021年12月6日月曜日

キット・アームストロングのウィリアム・バード/ジョン・ブル作品集 ‘The Visionaries of Piano Music’

アメリカのピアニスト兼作曲家のキット・アームストロング Kit Armstrong(1992-)というピアニストのDGでのデビューアルバムは、イングランドで活躍したルネサンス音楽の作曲家ウィリアム・バード Willian Byrd(c.1540-1623) とイングランドの作曲家でオルガン建造家のジョン・ブル John Bull(1562/3-1628) の作品集です。

DGの前はソニー・クラシカルからリストやバッハ、リゲティなどのアルバムを出しています。

アームストロングさんはJAPAN ARTSの演奏家紹介によりますと、音楽とともに物理学や化学、数学も学び、さらには純粋数学の修士号も得ているとのこと。理系的な知能指数の高いピアニストなんですね。

バードもブルのどちらの作曲家も16世紀にイギリスで活躍しており、ピアノ以前のチェンバロやオルガン、またはヴァージナルのために作曲された曲です。

ウィリアム・バードはエスファハニなどで聴いていたものの、ジョン・ブルは初めてかな。イギリスの音楽なんてとか、バッハ以前の音楽はとか、古楽系は何聴いても同じと思う方は是非とも聴いてみることをおススメします。とても独創的かつ刺激的な音楽であり、また音楽的にも美しく、イギリス音楽なんてとか、聴き飽きたとか、知ったかぶったり、うそぶくことができなくなります。

演奏はクリアで若々しく遅滞するところがありません。GRAMOPHONEのレビューには以下のようにあります。

The tempos are sensible and the ornamentation is clear and lean. And while it’s tempting to suggest that these are 19th-century readings projecting a romantic sensibility back on to music that is some 400 years old, it makes more sense to see this as an essentially 21st-century account. The historic perspective is broad, the stylistic understanding keen. But the freedom is maximal, which makes for a transformative view of this magisterial music.

アームストロングさんの公式ページでは、彼自ら熱く語っているようですけれど、英語を聴きとれない私にはパスでした。

CDにすると2枚組ですから聴きごたえがあります。じっくりと聴いてみようと思います。

(参考)

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